要点まとめ
・オメガ3は「無条件に健康に良い」と言い切れるものではありません
・私自身、過去にオメガ3を推奨していましたが、文献を調べ直し疑問を持つようになりました
・過去を消さず、健康の常識そのものを疑う姿勢こそが誠実だと考えています
接骨院という医療・施術の現場に立つ者として、
「流行している健康情報」や「広く信じられている常識」を、
そのまま無批判に受け入れることには強い違和感があります。臨床の現場では、
理論上は良いはずのものが、実際には合わない
長期的に見ると負担になっている
というケースを何度も見てきました。オメガ3の問題も、
「短期的な指標」や「一部の効果」だけで判断せず、
酸化・長期摂取・個体差を含めて再検証すべき段階に来ている
と考えています。
――元・推奨派だった自分が、いま疑問を投げ続ける理由
「オメガ3は体に良い」
「青魚は健康食品」
こうした言葉は、あまりにも当たり前の常識として広まっている。
実は私自身、かつてはオメガ3推奨派だった。
接骨院の発信でも、オメガ3の有用性を前向きに紹介していた。
だが、調べれば調べるほど、
「あれ?全然単純な話じゃないぞ」
という違和感が強くなっていった。
推奨派だった過去を、消さない理由
まず最初に、はっきり書いておく。
私は、
過去のオメガ3推奨投稿を削除していない。
それは、
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なかったことにしたくないから
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当時の自分も含めて検証したいから
-
間違えた可能性から逃げたくないから
だ。
科学も医療も、本来は
「仮説 → 検証 → 修正」
を繰り返す営みのはずだ。
一度言ったことを絶対化し、
修正しないことの方が、よほど非科学的だと思っている。
オメガ3の「語られにくい側面」
オメガ3(EPA・DHA)は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)に分類される。
PUFAは構造的に、
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二重結合が多い
-
非常に酸化されやすい
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脂質過酸化を起こしやすい
という特徴を持つ。
体内や保存・加工過程で酸化が進むと、
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マロンジアルデヒド(MDA)
-
4-HNE などの反応性アルデヒド
が生成され、
DNA損傷や細胞障害との関連が指摘されている。
これは一部の極端な説ではなく、
複数の文献で繰り返し示されている事実だ。
青魚=健康、は本当に正しいのか?
ここもよく単純化される。
確かに魚は、
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セレン
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抗酸化物質
-
良質なたんぱく質
を含む。
しかし同時に、
PUFA含有量が非常に高い食品でもある。
魚が生きている間は、
抗酸化システムによって脂質の安定が保たれているが、
死んだ瞬間から酸化は始まる。
つまり、
魚=無条件に健康
という図式は、科学的にはかなり雑
だと言わざるを得ない。
植物油(アブラナ科)とPUFAの問題
菜種油や亜麻仁油なども、
「体に良い油」として扱われがちだが、
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αリノレン酸(ALA)
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体内変換によるEPA/DHA生成
-
その過程での酸化ストレス
といった点は、ほとんど語られない。
「変換される=健康」ではない。
変換プロセス自体が、
酸化反応を伴う生化学イベントであることは無視できない。
なぜこの話は広まらないのか
これは栄養の問題というより、構造の問題だと思っている。
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条件付きの話が「健康神話」に単純化される
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不都合な前提条件が省かれる
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産業・文化・メディアと結びつく
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疑問を持つ側が「極端」と扱われる
この構図、
政治の世界と驚くほどよく似ている。
「自分が間違っていたかもしれない」と認めること
正直に言う。
自分は、かつてオメガ3を推奨していた
そして今、その単純な推奨は間違っていたかもしれないと思っている
だからといって、
過去の自分を消すつもりはない。
自分がクソだったと認めた瞬間から、
少しはクソを止められたと思っている。
これは自己否定ではなく、
責任を引き受けるという選択だ。
いま伝えたいこと
私は、
-
オメガ3を全面否定したいわけでも
-
魚を食べるなと言いたいわけでもない
ただ、
「常識だから正しい」
「専門家が言っているから安全」
という思考停止を、
一度立ち止まって考えてほしいだけだ。
健康も、医療も、政治も、
疑い、構造を見直し、更新し続けることが
いちばん誠実だと思っている。

