静かな空間を作り変える ー 和室から洋室へのDIY日記

こんにちは。椿です。 皆さんは今日、どんな風にお過ごしでしょうか。 私は少し古いお家で、窓から差し込むゆるやかな陽の光を見つめながら、次なる手仕事の計画を立てていました。

和室。い草の青々とした香り、ふすまを開け閉めする際の柔らかな擦過音、そして足裏に伝わる畳の優しい温もり。 日本の伝統的な美しさと機能性を持つ素晴らしい空間ですが、生活スタイルの変化や、重い家具を置きたいといったご希望に合わせて、洋室へとつくり変えたいと考える方も多いのではないでしょうか。 私自身、古いものを大切にしつつも、今の暮らしに寄り添うように「手を加える」ことは、とても素敵なことだと感じています。

今回は、そんな和室から洋室へと生まれ変わらせるDIYリフォームについて、私が実践した手順や、作業を進める上での少しの心構えについてお話しさせてくださいね。

1. はじまりは、足元の「畳」から

和室を洋室へと変えるとき、最も大きな変化をもたらし、かつ一番の要となるのが「床」の改修です。 畳からフローリングやクッションフロアへと変える作業ですね。

まず、部屋一面に敷き詰められた畳を全て剥がすところから始まります。 畳は一枚が一畳でも思いのほか重たく、持ち上げるのには少し力がいります。無理をして腰を傷めないよう、一枚ずつゆっくりと進めていきましょう。埃が舞うこともありますので、窓を開けて風を通し、マスクをつけることも忘れないでくださいね。 畳を外すと、その下には普段意識することのない「荒床(あらゆか)」と呼ばれる薄い板や、場所によっては土台となる根太(ねだ)の構造が見えてきます。

ここで最も気にかけなければならないのが、「高さの調整」です。 一般的な畳は、5〜6センチほどの厚みがあります。これを剥がしてそのまま数ミリから十数ミリ程度のフローリング材を敷いてしまうと、隣の部屋や廊下との間に、つまずいてしまうほど大きな段差ができてしまいます。 生活の中の安全性と快適性を守るために、この段差を埋める下地作りが、何よりも大切になってくるのです。

角材を格子状に組んで高さを合わせ、その間に断熱材を隙間なく敷き詰めていきます。 冬の冷たい空気を遮り、部屋を暖かく保つための、見えないけれど重要な工夫です。その後、厚みのある合板(コンパネ)を上に敷き、ビスでしっかりと等間隔に止めて、平らで頑丈な下地を完成させます。 木材を切り出し、高さを測り、留めていく……とても地道な作業ですが、この基礎の強さが、これからの長い時間を静かに支えてくれるのです。

2. 新しい床がもたらす、部屋の表情

下地が完成したら、いよいよ表面の床材を張っていきます。 無垢材のフローリングを選んで、年月とともに変化する木の温もりを素足で感じるのも良いですし、少し手軽に、水拭きもしやすくてデザインも豊富なクッションフロアを選ぶのも一つの選択ですね。

部屋の端、基準となる壁側から一枚ずつ、丁寧に張り合わせていきます。 板と板の間に隙間ができないように当て木をして叩き込みながら、そして何より、自分自身の足元が整っていくような静かな喜びを感じながら。 無心になって作業を続け、木目が部屋いっぱいに広がっていく様子を眺めていると、まるで部屋が新しい呼吸を始めたような、そんな錯覚さえ覚えるかもしれません。

3. 壁とふすま、時の重なりを塗り替える

床が終われば、次は壁と建具の番です。 和室によくある「砂壁」や「土壁」は、表面がポロポロと崩れやすく、そのままでは洋風の壁紙(クロス)を貼ることが難しいという特徴があります。

もし壁紙を楽しみたい場合は、壁全体にシーラーという下地材を塗って固め、パテを使って表面を平らにするか、薄いベニヤ板を上から貼って下地を全く新しく整える必要があります。 あるいは、漆喰や珪藻土などの自然素材を、元の壁の上から「上塗り」するのもおすすめです。和室の持つ奥ゆかしい風情を残しつつ、モダンで温かみのある空間を作り出すことができるので、私としてはとても好きな方法です。

そして、部屋を仕切る「ふすま」や「障子」。 これも洋室の雰囲気に合わせて交換するのも良いですが、洋風の壁紙を上から貼るリメイクも素晴らしいアイデアです。木枠の黒い部分や白木のままの部分を、白いペンキやアイアン風の塗料で塗るだけでも、驚くほど部屋が明るく引き締まり、洋風な印象に生まれ変わります。 もともとそこにあったものを生かしながら、少しのお化粧で新しい役割を与えてあげる。それは、ものを大切にするという祈りにも似た作業だと、私は思うのです。

4. 目に見えない部分への配慮を忘れずに

DIYの過程では、どうしても目に見える部分ばかりに意識が向きがちになりますが、忘れてはいけないのが「見えない部分の健康」です。

畳を剥がしたとき、もし床下の木材が湿り気を帯びていたり、シロアリの痕跡があったり、あるいはカビの匂いが強くしたりしたら、どうか一度作業を立ち止まってくださいね。 いくら表面を綺麗に飾っても、家を支える土台が傷んでいては、安心して日々を重ねることはできません。 床下換気扇を検討したり、防湿シートを敷いたり、必要であれば以前お話ししたホウ酸等で防蟻処理を行ったり。 家全体の健やかな状態を保ちながらリフォームを進めることも、DIYと向き合う上で持つべき「静かなる責任」だと考えています。

最後に:空間を育てるということ

床を張り替え、壁の装いを整え、新しい風が吹き込むようになった洋室。 全ての工程が終わって、完成したその部屋の中心に立ち、ぐるりと見渡す瞬間。 そこには、ただ「洋室になった」という事実だけでなく、自分の手と時間をかけて空間を育み、作り上げたという確かな満足感と愛着が満ちているはずです。

和室から洋室への本格的なDIYは、決して週末の二日間だけでパッと終わるような、簡単なものではないかもしれません。 事前の計画通りに進まないことや、木材の寸法が合わずやり直すこと、初めて扱う工具に戸惑うこともあるでしょう。 それでも、一段階ずつ丁寧に手を加え、問題を解決していく時間は、あなたと家とが静かに対話を重ねる時間でもあります。

どうか焦らず、ご家庭のペースで。 古い殻を脱ぎ捨てて、新しい装いへと移り変わるその過程そのものを、存分に楽しんでいただけたらと思います。

それでは、今日はこの辺りで。 あなたの暮らしの空間が、より居心地の良い、安らげる場所になりますように。 椿でした。


もし修正や、さらに書き加えたい箇所(具体的なおすすめの道具など)がありましたら、いつでもお申し付けくださいね!

タイトルとURLをコピーしました